ストレッチフィルムによって巻かれた(包まれた)包装をする装置
物流では、個装、ケース包装、パレット包装があります。
目次
■ストレッチ包装機用途
- 荷物をストレッチフィルムで包むことにより、ホコリや害虫、雨水などの付着・寄り付きを防止する。
- 複数個の結束、パレット単位での結束 荷崩れ防止
- 外圧からの防御 傷や凹みの防止
- 荷抜き防止
- 見た目新品であることのアピールや品質UP表現 など
【ストレッチ包装の効果】
- 荷物をストレッチフィルムで包むことにより、ホコリや害虫、雨水などの付着・寄り付きを防止する。
- 複数個の結束、パレット単位での結束 荷崩れ防止
- 外圧からの防御 傷や凹みの防止
- 荷抜き防止
- 見た目新品であることのアピールや品質UP表現 など
【パレット包装について】
パレタイズ(積み付け)されたパレット上の製品にストレッチフィルムを巻いて運びます。巻く方法として
- 人がフィルムロールを持って巻く
- 半自動の装置にパレットを持って行って巻く
- 自動でパレタイジングされた後に自動的にストレッチ包装するがあります。
よって、人が巻く以外の方法として
- 半自動ストレッチ包装機
- 全自動のストレッチ包装機 に分かれます。
【半自動ストレッチ包装機】
- パレットを積みされた荷物を半自動ストレッチ包装機のターンテーブルに載せます。
- 機械にセットされたフィルムの端を引張て伸ばし、荷物に多少巻き付けます。
- 機械をスタートさせると、ターンテーブルが回りフィルムをパレットに巻いていきます。
- フィルムロールを固定した機械支柱をロールが上下運動することで隙間なくフィルムを荷物に巻きます。
- 巻きつけ終了後機械が止まり、フィルム端を人手にて切り 終了
【全自動ストレッチ包装機】
- パレタイザで積み付けられた荷物がパレットコンベヤで搬送され、ストレッチ包装機のターンテーブル付きコンベヤに載ります。所定の位置にパレットが自動到着
- ストレッチフィルムロールの端を掴む装置がフィルムを固定したまま、ターンテーブルが回転し始め、パレットにフィルムが巻かれます。
- フィルム及び巻き出し口は上下に動き隙間なくフィルムをパレットに巻いていきます。
- フィルムが巻き終わると所定の位置でターンテールが止まり、フィルム固定装置が掴める状態になります。
- フィルム端を掴むと同時にフィルムをパレットから切り取り仕上げます。
- フォルム巻き取りが完了したので、ターンテーブル上のコンベヤで下流コンベヤに搬送されます。
【ストレッチ包装機の各社の特徴】
各社フィルムメーカーの特徴や機械装置の特徴によって、巻き方・運用方法が違います。
主な特徴
- 幅方向に広がるフィルムを使い、巻回数を少なくする方法
- 巻きながら引っ張ることにより3倍近く伸び、フィルム巻き総延長が3倍伸びる方法
- 巻き取り後熱線で切る方法やカッターで切る方法
- 上の方だけ巻くことで使用量を減らす方法
- パレット全体を筒状のフィルムで被せる方法 などがあります。
各社比較検討することで、最適な目的を決めることが出来ます。
【その他の機能】
- パレット上荷物の天面にフィルムシートを被せた後に、フィルム巻する機能
- パレットに積む前にパレットにフィルムを敷き、パレタイズし、その後ストレッチ包装する方法
■ストレッチ包装機のイニシャルコストとサイクルコスト
ストレッチ包装は、巻く機械の値段(イニシャルコスト)と使って消費する(サイクルコスト)の両方でコストを計算することが重要な機械です。上述のフィルムの消費量を抑える機能などは、数年間使った場合に大きな差を生みます。
機器選定、メーカー選定時に年間の消費量とその費用を確認しておくこと。そのためには、1日に何パレット包装し、1パレットあたり何m必要なのかを知ることが、スタートです。1パレットあたりの消費量は、包装の目的や用途、運用で変わるため、防虫、防塵なのか、荷崩れ防止なのか、目的意識をしっかり持ちましょう。
【ストレッチ包装機取り巻く情勢】
ストレッチ包装は、異物混入や衛生管理など食の安全や医薬品の流通には欠かせないアイテムです。
しかし、その一方、大量のフィルムが廃棄される実情も否めません。
そのため、使い捨てのフィルムを大量に消費するか、フタ付きの通い箱で運ぶかなど選択肢も検討されつつあります。流通の過程で出荷元がフィルムを巻いてくる為に、受け入れ側では、大量の廃棄処理に困っている。でも、出荷元は、出荷先の要望で厳重にフィルムを巻くべきだと思っているなど、相手との相違と慣例が、常識を作っている場合もあります。是非、自分の前後工程まで考え、話しあって、より最適な物流改善を目指してみてください。