広い作業環境で、大掛かりな物流機械を配置し、効率よく搬送する。理想的な物流ライン構成を組めば、きっと理想的な結果が返ってくると思います。
でも~ 実際そうは、いかないですね。
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■実際に多いの物流ライン
- 狭い作業環境
- フリーコンベヤとチョッとしたキャスター台車
- 作業テーブルとダンボール箱の山、山・・・ これが現実。非常に多い現場だと思います。
あっちの机で作業しているAさんが、前工程を行っています。Aさんは、作業が終わった部品をトレーに詰めて私のところに持ってきます。
私は、次工程をこのケースから取り出して作業。作業後また、次の工程を行うため、Cさんのところに持って行きます。もちろんケースにもう一度詰め直して・・・。
この作業と作業をコンベヤで繋いだら、きっと作業効率が上がりますよね。実際ケースに詰める作業も大変ですが、管理の観点から必要だとすると、ケースを台車に載せて渡しに行く作業が、最も非効率です。
さて、この作業効率を上げるために、コンベヤラインを取り付ける?
なかなか話が進まないですね・・・実際。 なぜでしょう?
■物流ラインの効率化が進まない理由
- その効率を上げると、どのくらいコストダウンになるのでしょう?
- その作業効率を上げる為のコンベヤは幾ら掛かるのでしょう?
- 果たして、コンベヤラインを入れることで、効率は上がるのでしょうか?
- 誰に相談すれば、計画~完成まで導いてくれるのでしょう?
- 物流機器メーカーは、この程度のライン化に力を貸してくれるのだろうか?
- コンベヤは、ネットなどで売ってそうだけど、制御や電気配線はどうすれば・・・
- 上司にどうやって相談しよう・・・ダメだろうなー
これが、小さな設備投資を進めることが、難しい現状です。
■物流ラインの効率化への解決策は?
正直、ハードルが色々なので、難しいとしか言えませんが、2・3アドバイスを載せます。
①設備投資をする(経営者がお金を払う)には、それで幾ら儲かるのか?が、重要そうですが、実際には「幾ら儲かります」って説得しても、「本当か~?」って、なってしまいますよね。
そうなんです。「いくら儲かります。」は、実際に実行して結果が出ないと、説得力に欠けるんです。1から設計する大掛かりな設備投資と違って、やらなければ、やらなくて済む話をわざわざして、説得される経営者は、なかなか居ないと思いますよ。
そう、この方向のプレゼンや提案は、却下される運命にあるんです。でなければ、今頃、ここの環境は、もっと改善が進んでいるはずですね。
では、どうやって説得すれば良いのでしょうか。
私は、別の項で、「物流・流通コストのしくみ」という内容を書いています。そこでは、物流、流通のコストの考え方について書いていますが、物流は「損失」なんです。
ということで、説得する方向性は、「損をしていますよ」「損を減らしましょう」「今すぐ損を減らしましょう」「実施しないと損を繰り返しますよ」です。結果お金が絡むのだから、同じことですが、怖さが違いますよね。
ある心理学の考え方で、人間は、「得をしますよ。要りませんか?」より、「損をしますよ。要りませんか?」の方が、反応が大きいそうです。 使ってみてください。
②誰に相談すれば・・・・是非、当研究所にご相談ください。お問い合わせよりご相談頂ければ、多少の手助けになると思います。お気軽に、ご連絡ください。関東周辺であれば伺うことも可能です。
お問い合わせ:https://raku-logi.com/contact
③物流機械メーカーに直接相談してもなかなか難しいかもしれません。かと言って、エンジニアリング会社が相手には、してくれないでしょうね・・・。
1つの選択しとして、フォークリフトの営業マンや部品の商社さんなどに、相談してみてください。その人直接では、解決しないかもしれませんが、その人のネットワークで、その道の人にぶつかる可能性は、高いかもしれません。私もそのようなネットワークから依頼を受けることが非常に多いです。