自動倉庫は、書いて字の如し自動の倉庫です。荷物や部材をスタッカークレーンという自動搬送装置で立体棚に格納していくものです。人やフォークリフトでは導入することが出来ない高層の棚に格納するため、格納効率が非常に高い。コンピュータにより荷物の位置を記憶して格納するため、先入れ、先出しが可能。また、在庫管理コンピュータと連動することにより、製品情報と出荷タイミング、順建てなどを管理することができる。
目次
■自動倉庫の主な用途・種類等
- フォークリフトでパレットに載った製品を自動倉庫に格納します。
- 人が手で運んできたバケットを自動倉庫に格納します。
- あらかじめ自動倉庫に格納された荷物を呼び出してきて、必要数だけ取り出すピッキング作業をします。
- 自動化された生産ラインからパレタイズされたパレット荷物を自動倉庫に格納。
- 商品リスト順で呼び出して、自動倉庫から出荷、トラックへ積み込む。
【環境】
クリーンや冷凍倉庫、防爆、高荷重、粉塵など多彩な環境に耐える自動倉庫が存在します。
【種類】
ラックビル式倉庫 :自動倉庫のラック(棚)と建築物(屋根や壁)を一体構造で作った自動倉庫。
建築と機械構造を一緒にすることで、建築コスト、トータルシステム構成を可能にします。大型物流倉庫、冷蔵庫、冷凍庫にも対応可能。
ケース用自動倉庫:コンテナやケースを大量に保管する自動倉庫。出荷時の順建てやピッキングに
利用されます。ケースの種類や大きさが違う物の保管も可能な機種があります。
パレット用自動倉庫:
パレット単位で保管する自動倉庫。パレットに積載された荷物を棚に高層保管するため、保管効率が非常に高い。コンベヤラインの直結やフォークリフトからの導入により入出庫します。
■自動倉庫の今後の展望
自動倉庫は、保管のための設備として開発されましたが、時代の変化とともにトレーサビリティ(流通の追跡可能性)のための設備として使われることも多くなりました。自動倉庫を通過することにより、いつ・何が・どこに・誰の手で運ばれたかを追跡することができることがメリットです。
保管量を多くするための設備から保管量を最適にして管理・追跡する設備へ
自動倉庫は、保管以外にも建屋階層間の受け渡し、部屋、エリア間のソーティングなどに利用されることがあります。
最近では、物流の保管だけに留まらず、病院の手術用機材の供給や納骨堂の遺骨保管など幅広い活用が期待されています。