高騰する人件費
最近のニュースで最低賃金が上がった事が取上げられました。東京都の最低賃金は
時間額 888円 発効年月日 2014/10/01 ⇨ 時間額 907円 発効年月日 2015/10/01 になりました。
目次
■賃金が上がることは、働く人にとっては、喜ばしいこと。だけど…。
賃金が上がることは、働く人にとっては、喜ばしいことだと思います。
しかし、経営者や管理者からみると、良い話とはならないでしょう。
楽する物流機械研究所では、
- どうせ働くのであれば、楽して給料が高い職場を目指したい。
- どうせ人を雇うなら、納得のいく人件費内で多くの利益を稼いでくれることを目指したい。
両者にとってHAPPYな職場にするための機械を研究したいと日々考えております。
さて、実際の現場を調査し一般的な荷役作業を行った場合の人件費を定義しましょう。
■一般的な荷役作業を行った場合の人件費を試算
- 関東の荷役作業時給 ¥1000~1500/時(パート・アルバイトでもらう側)
- 諸経費・交通費
- 派遣会社fee<
- 夜間労働など
支払う側の時間あたりの人件費 ¥2,000と仮定します。
1日に働く時間は、8時間
8時間×¥2,000=¥16,000
200日/年 働くと
200日×16,000=¥3,200,000 1年間に1人の人に払う人件費です。
ちなみに受け取る労働者側は、8時間×¥1500×200日=¥2,400,000
生活するには苦しいですね・・・。
その差額の¥800,000も見過ごせないところですが、ここでは、物流改善の研究なのでそこは、さて置き
まず、経営者・管理者側の楽を探しましょう。
■物流現場における、人経費コストの改善
ある、食品会社の出荷・入荷の作業につて分析してみます。
- 3人で行う作業
- 1日20時間営業
- 2~3直
- 年間300営業日
1日に支払う費用は、
- 3人×20時間×¥2,000=¥12万
1年に支払う費用は、
120,000×300日=¥3,600万
3人で荷物を運ぶ作業 ¥36,000,000/年 想像よりもお金が掛かっているんですね。
もし、この作業を3人⇒2人にできたら1日に支払う費用は、
2人×20時間×¥2,000=¥8万 1年に支払う費用は、80,000×300日=¥2,400万
なんと! 3人⇒2人に出来たら¥1,200万のコストダウン
3人⇒1人に出来たら ¥2,400万のコストダウン
3人⇒1人にするためには、高度な技術・高額な投資が必要だと考えます。例えばロボット化、自動化、IT化など
3人⇒2人であれば、ハードルは低いかもしれません。
1千万~2千万円の投資は、1年でPAYできる範囲にありそうですね。
もし、500万円程度で可能であれば、 やってみる価値は高そうです。
物流改善の効果はやはりコスト!!
■作業者側の改善:重労働⇒軽作業にすること
あらあら、経営者・管理者寄りの意見が続いたので、作業者側の改善を考えたいと思います。
まず、重労働⇒軽作業にすることです。
重たい荷物をひたすら積み続ける作業を軽い荷物にする、複数個にまとめて回数を減らすなど、方法は様々ですが、
簡単な機械化を進めることで、楽に早くなることはありそうですね。
- チョッとした移動で、床の上を引き摺る動き⇒コンベヤに載せて、すーっと動かす。
- トラックからの荷受を床ではなく、コンベヤ上に置いてもらう。
- バランサーなどでパレットに積む
など、方法があります。
■作業の軽減化をすることで楽な作業化を目指そう
トータルで作業に必要な人数。そして、作業の軽減化をすることで楽な作業化を目指してみていかがでしょうか。
ポイント① 入荷する荷物の置き方、置いてもらう場所、置かれるタイミングを工夫する
ポイント② 作業終了した荷物の行き先での使われ方、必要以上の配慮など 再度チェック
ポイント③ 3人で1箇所に集中する方が良いか、3人が3箇所で作業する方が良いか、試してみる。
こうやって、色々やってみると意外な答えが出てきて、楽になっちゃうかもしれませんよ。