ある日、窓の外の海に糸を垂らし魚釣りをすると1匹の魚が釣れた。
ちょうどその時、お母さんが、お店で¥300の魚を買ってきました。
釣った魚と買った魚は、ほとんど同じ。釣った魚は0円、買った魚は300円
目次
この差は一体なんだろう?
■物流におけるコストとは
物流・流通が発生せず入手した魚に対し、買った魚は、¥300を損失して入手しました。
¥300は、すべて物流・流通コストです。
魚の価値は、¥0ではなくpriceless。 家に届くまでに、¥300を費やして運んで来たと言うことです。
漁⇒市場⇒工場⇒店が¥300を使って家まで運んでくれました。運ぶ際に品質を保つため、鮮度を維持する為、包装したり、冷凍したり、見えない所で工夫を入れているんですね。でも、魚は魚。釣っても買っても味は同じ(自分で釣った方が旨いかな・・・)
お母さんは、魚=¥300 だと思い買っていますが、実際には、魚の流通=¥300 です。
ということは、お母さんが¥300のまま魚を買い続けるとして、物流・流通が改善されて楽になると、途中の誰かがその分儲かっているということです。それは、誰だ?
■物流コストの分担という考え方
上の絵の通り、魚を家まで運ぶ作業をみんなで分担しています。ここでは、イメージのつきやすい「工場」をクローズアップします。
市場からダンボールに詰めた魚が届く、これをパックに詰めてプラスチックコンテナにて、スーパーへ出荷する。工場内の作業も多くの工程に細分される。
例えば、パレットに積まれた箱を取り出す作業1000匹分を1時間掛けて行った場合
¥1500の人件費÷1000匹分=¥1.5
よって、¥300の魚の0.5%は、箱を取り出す作業費となる。
市場の価格変動や梱包資材費用、また、安全な食材管理のための費用等、見えない価格も添加されていますが、安全、安心な物流を確保するために、魚は¥300掛けて、みなさんの手に渡って行くのです。